Share

第43話 ただの餌付けじゃん

Penulis: 美木 猫助
last update Tanggal publikasi: 2026-08-06 14:02:19

(昨日と様子が違うんだけど? 『今年はいつもと違う四年目になる!』とか仕事中に訊いてもいないのに、僕に言ってきたよね?)

 昨日と打って変わって、今日は目が死んでいるのだ。

 シェルフは心配になって声をかけるも、聞いているのか聞いていないのか、生返事が返ってくる。恐怖を通り越して、イアンの様子が面白いと感じてきた頃にイアンから話しかけられてシェルフはペンを置いた。

「話したそうなのに、話してくれず『何でもない』って言うのは、それって何かあるよな?」

「まぁ、含みがある言い方だから、ある……とは思うぞ」

 ブツブツ「そうか」と口の中で呟いていたと思うと、両肩を掴まれシェルフはヒッと悲鳴を上げた。イアンの目が血走っていて、正直怖い。

「妻の様子がおかしいのは、悪いことの前兆か?」

「うぇ、あっ」

「俺は取り返しのないことをしたんだな?」

「うっ、ひっ、あっ」

「そうなんだな? 俺はしでかしたんだな?」

「うっ、うぷっ」<
Lanjutkan membaca buku ini secara gratis
Pindai kode untuk mengunduh Aplikasi
Bab Terkunci

Bab terbaru

  • 愛する妻が置き手紙一つ置いて家出をしました。~初恋を拗らせた旦那様は妻を取り戻したい~   101話 ついに離婚ですか!?

    ※    アンはオリヴィアを起こす為に、彼女の部屋のドアをノックするも反応がない。ゆっくりとドアを開けると姿がなかった。昨夜、オリヴィアがイアンへ謝罪に向かってから戻ってきていないようだ。 (仲直りしたか)  アンはチッと舌打ちをした。  今度はオリヴィアの部屋と繋がった夫婦の寝室のドアを叩くと反応がない。寝台はもぬけの殻でシーツに乱れがなかった。 (あの男の部屋に行ったっきりか……?)  そして、夫婦の寝室に繋がったイアンの部屋の扉をノックしようとしたら、名前を呼ばれて手を止めた。声がした方に視線を送るとエレンだった。 「奥様がしばらくは一人にして欲しいって言ってたわ」 「一人に? なぜです?」 「昨日、旦那様とお話しされて色々考えたいんですって」 「ついに離婚ですか?」  やった、とアンは笑顔になった。エレンの顰め面なんて見てもいなかったし「違うわよ」という否定の言葉も聞いていない。 「と、とにかく! 部屋に行ってはダメよ!」  エレンからギュッと手を握られ念押しされているものの、アンは返事だけして全く聞いていなかった。彼女の頭の中は『オリヴィア様とあの男が離婚する』という事でいっぱいだった。 「人の話を聞いてる!?」  グイッと顔を覗き込まれ、エレンの手を払い今度は自分が彼女の手を握り締め、己に引き寄せた。  スラッと背が高く、中性的な顔をしているアンから顔を近付けられて同性にも関わらずエレンはドギマギしてしまう。しかも、 「エレン、ちゃんと聞いてます」  女性にしては低音で、耳元で囁かれ顔が一気に熱くなった。先ほど、オリヴィアの『愛された跡』というのを同時に思い出してしまって余計に顔が火照ってしまった。 「お嬢様が考えるお時間を邪魔しません」  エレンはアンを何度も振り返って、「ぜ、ぜったいにそっとしとくのよ……!」と念を押しながらその場を後にした。  アンは笑顔のまま手を振って見送る。彼女が廊下を曲がったのを見届けて「よっしゃーーーー!!」とガッツポーズ。 「オリヴィア様は

  • 愛する妻が置き手紙一つ置いて家出をしました。~初恋を拗らせた旦那様は妻を取り戻したい~   100話 アンには絶対内緒

     自分の顔を両手で挟んでオリヴィアは叫び声を上げた。  鏡に映るオリヴィアは六歳の頃のオリヴィアだった。あんぐりと口をあけたまま、夢かと思って自分のお腹を抓ってみたが……痛い。と言ってもさっき顔を強打した時に夢ではないと立証済みである。 「うぇぇえぇぇぇぇぇぇぇ???」 (好きな人と一つになったら、若返るって効果があるの?) 「こんな姿でイアンにキスしたら、イアンが捕まっちゃうわね……」  「──奥様」と扉をコンコンと叩く音でオリヴィアはピョンと跳ね上がった。慌てて寝台へ戻り、シーツへ潜る。 「叫び声が聞こえましたが、どうされました?」 「エレン……だ、大丈夫、ベッドから寝ぼけて落ちたの!」  メイドのエレンだ。心配そうな声音で扉の前に彼女は立っていた。 「ケガはされていませんか? 救急箱をお持ちしましょうか?」 「だ、大丈夫よ! 痛くないから……!」  と言えばエレンは「しかし……そんな叫び声ではありませんでした」と食い下がらない。 「あ、あ、あの、お腹がちょっとだけ、痛くて」 「ではお腹を温める物をお持ちしましょう」  まずい。  この姿を見られたら、誰か分からずに追い出されてしまう。 「そ、その、痛いって言うのは、病気じゃなくて、その、イアンと、昨夜、あれを、したからなの! あれっていうのは、交わりね!!」  他人に言うとなると恥ずかしく、全身カァーと赤くなってしまう。 「奥様のお身体を考えず激しめにされたんですね?」  信じられない、と軽蔑の声が上がってオリヴィアは心中でイアンに謝罪した。昨夜の彼はとても優しかった。誤解を解こうと口を開いたものの、それを告げるには少々ばかり遅かったようである。 「あんなデカい身体で向かってこられたら、お腹痛いで済む筈ありませんわ。そんな奥様を一人放って置いてお勤めに出て行かれるなんて夫失格です。身を清めるお風呂の準備と医者の手配を致します」 「医者!?」 (大袈裟じゃない!?)  ドアの前を去ろうとするエレンをオリヴィアは呼び止めた。この姿でみんなの前に

  • 愛する妻が置き手紙一つ置いて家出をしました。~初恋を拗らせた旦那様は妻を取り戻したい~   99話 わたし、子供になってる!?

     ※ 「うん……」  オリヴィアは目を擦りながら、重たい瞼を持ち上げて目を覚ました。カーテンから漏れる光は明るみがあって、陽が差し始めたようだ。  キョロキョロと見回すとイアンの姿がない。いつもなら隣で寝ているのに。居た筈の場所に触れると冷たくなっていてオリヴィアは寂しそうに俯いた。 「初めてしたあとに居なくなるなんて、ひどいわ」  拗ねたようにプゥと頬を膨らませる。しかし、ベッド端に置かれたワゴンの上のケーキ皿が空になっていて、オリヴィアは目を輝かせた。 「食べてくれたんだわ……」  ベッドから起き上がることはせず、腹ばいでワゴンへ近付く。きっとアンが居たら行儀が悪いって注意されるだろうけど、今はアンは居ないからいくらしたって怒られない。  ケーキ皿を覗くとメモに気付いて、オリヴィアは手に取った。 『おはよう。 ヴィーにたくさんキスをしたいから予定より早めに切り上げる為に少し早いが仕事へ出かける。 今日も愛してるよ。 イアンより』 「フフッ」と顔を綻ばせ、オリヴィアは転がりながらベッドの中央に戻る。起きる時間にしてはいつもより早いが、眠気はもう残っていない。それでも起き上がるのが面倒なオリヴィアはゴロゴロとベッドに転がったまま、イアンが帰宅したら彼に飛び付いて、私からキスをしようと計画を立てた。きっと驚くはず。  その表情を思い浮かべてニヤニヤする。  それから、うーんと寝転んだまま背伸びをした。 (とっても、身体が軽いわ)  腰も痛くない。  飛べそうなくらい身体が軽い。 (イアンと気持ちが通じ合って、心が軽くなったからね)  それが、身体に直結しているのね、と結論付けた。 「喉の調子も良い」  すっきりしている。いつもより声が高いような気もする。 「好きな人と繋がるって、身体に変化をもたらすのね……」  夜の情事を思い出して、赤くなる。イアンの声は低いとは知っていたけど、耳元で聞くと、その低音があんなに響くなんて知らなかった……。

  • 愛する妻が置き手紙一つ置いて家出をしました。~初恋を拗らせた旦那様は妻を取り戻したい~   98話 最高の結婚記念日に

     そう言って、苦笑を浮かべるジュレック。 「奥様もやっと自分のお気持ちに気付かれたのでしょう。旦那様も奥様へ一線引く事をお止めになったようで、ようございました」 「俺は、そう見えていたか?」  オリヴィアに一線引いているように彼らから見えていたのか、と面食らうとターニャとジュレックは「見え見えですよ」と声を揃えた。 「キレイ、美しい、女神、好き、愛している、と言っておきながら奥様に触れようとなさらないじゃないですか。いつも奥様から手を繋いでこられるでしょう?」 「そんな奥様の腰を引き寄せようか、どうしようか迷った挙句に腕を宙ぶらりんにしていたり」 「食事中、奥様が食べている所をじっと見つめ」 「食べ終わって会話をなさると、聞いてはいるものの、奥様を見ていない振りをして」 「奥様が」 「もういい、分かった、分かったから」  ターニャとジュレックが、イアンの駄目な所を延々と喋るところを右手を上げて制した。ピタリと二人は口を閉ざす。  コホン、とイアンは咳払いをした。 「ずっと、不甲斐ない所をみてきた、って事だな」 「そうですわね。邸で働く使用人達はそのもどかしさにやきもきしておりましたよ──クロールとアンは省きます」 「全員!?」 「「はい」」 「全員か、そうか……」と呟いてイアンは再度気を取り直して咳払いをした。まさか、使用人全員が自分とオリヴィアの仲を「もどかしい」と思って観察していたなんて思いもしなかった。 「その……オリヴィアは、本当に最初から俺に惚れていたか?」  イアンは拳を口元に当てたままボソボソと小声で呟く。オリヴィアは閨で「出会った時から」と言っていた。他人の口からも聞いて、安心したいとイアンは思ったのだ。初恋を拗らせた男はオリヴィアからだけでなく他人からも聞いておきたかった。安心という「保険」である。 「それは奥様に聞いた方がよろしいですよ」とジュレックが言うのをイアンは「そこをなんとか!」と遮った。 「他人の口からも聞いて安心したい!」  彼はこの国の英雄だった筈だ。  そんな男がオリヴ

  • 愛する妻が置き手紙一つ置いて家出をしました。~初恋を拗らせた旦那様は妻を取り戻したい~   97話 初夜の翌朝

     外は薄明で、起きるにはまだ早い時間帯だ。  窓の外をチラッと見れば、カーテンからぼんやりとした光が差していた。イアンはスースーと静かな寝息の彼女に肩までシーツをかけてあげる。んっ……と短い声を上げたが、目が覚める様子はなかった。    意識を失うように眠りに入ったオリヴィアの身を綺麗にしたのはイアンだ。アンを呼べば結果どうなるか分かるし……きっと、暴れるか離婚届を突き出すだろう。今日邸に泊まっているターニャかアン以外のメイドを呼ぶ事は出来たが、彼女の肌を誰にも触らせたくなかった男は自分の手でお互いの汗と液で汚れたベッドとオリヴィアの身を綺麗に整えた。オリヴィアの身体を綺麗に拭く際に、蜜口からトロリと自分が放った精液が洩れてきてムラっとしたが、イアンは堪えた。 「俺は出来る子、良い子。俺は出来る子。良い子。俺は出来る子、良い子……」  と、呪文のように繰り返して、己の子種が洩れないように指で奥へ押し込んだ。  どうにか堪えた後に、基本一人でこなせるイアンは自身の身も自分で綺麗にして、オリヴィアの横でいつものように、彼女を抱き締めて眠りに付いたのだった。 オリヴィアを起こさないようにベッドから降りて、私室を出る前に静かに寝息を立てるオリヴィアのこめかみにキスを落とした。 「いってくる。──今日も愛してるよ」  結婚記念日前日は早めに仕事を切り上げて邸へ帰る予定だった。それをもう少し早めに切り上げようとイアンは考えた結果、出勤時間前に職場へ着き仕事を終わらせる事にした。オリヴィアと過ごす時間を少しでも長くする為に。  毎日、目覚めた彼女へ愛の告白をするものの、起こすのが忍びなくて、彼女の耳へそっと愛の言葉を囁く。  こめかみへのキスにしては長い時間キスをして、名残惜しそうに唇を離す。乱れた横髪を指でそっと整えて耳の裏にかけてあげた。  それから、昨日オリヴィアがイアンの為に用意してくれたショートケーキを彼は口にした。時間が経っているからスポンジが乾燥をしてしまっているかと思ったが、流石うちのシェフが作ったもので、スポンジはしっとりしたままでホイップは滑らかな味だった。熟れた苺も甘酸っぱく、外に置いていたにしては素

  • 愛する妻が置き手紙一つ置いて家出をしました。~初恋を拗らせた旦那様は妻を取り戻したい~   96話 花婚式

    「あ」と閃いたようでイアンは声を上げる。不思議そうにオリヴィアは首を傾げた。 「せっかくだ。早朝一緒に出掛けよう」 「二人でジョギング?」 「散歩をしよう」 「行くわ!」  キラキラした目で見つめられて「フッ」とイアンは微笑んだ。二人で黒い仔犬を受け取りに行けば良い。そこでオリヴィアへプレゼントをして喜ぶ顔を見れば良いんだ──オリヴィアから早朝告白されて、その場で押し倒さないという自信は揺らいではいるが……何年も待ったんだ。我慢できないわけがない。 「イアン」  目の前のオリヴィアに名前を呼ばれる。  返事の代わりに鼻同士をくっ付けると、穏やかに目を細めてオリヴィアは笑った。 「結婚4年目って、花婚式っていう名前なんですって」 「花婚式?」 「お花が咲き、実がなりますように、ってお祝いするの。お花なんて、私たちにぴったしなお祝いじゃない?」  邸内には常に花が飾られていて、グゥイン公爵家の庭園は色とりどりの花が年中咲き誇っている。結婚記念日に大量のジャスミンの白い花が邸内を占領し、常に花の香りがあった。  フフッと幸福そうに笑う彼女が六歳の頃に出会った少女と重なって、イアンも目を細め、愛しくてたまらない、というようにオリヴィアを瞳に映した。この数年間で、オリヴィアがあの頃と変わらない笑顔を取り戻せた事が何よりも嬉しい。 「……ねぇ、イ、イアン……」  微笑んでいたオリヴィアが急に耳まで真っ赤になって、しどろもどろになった。そんな姿に「どうした?」と心配して声を掛けると――。 「お、お腹に、その……」 「お腹痛いか?」 「ち、違うの。その……」 「あ、当たってるの……」とカァと赤くなって腕の中で俯いたオリヴィアをキョトンとして見下ろした。  彼女の腹に何か当たっている……あぁ〜〜〜〜ナニが……。  幸福で下半身が硬くなることをイアンは初めて知った。 「す……まない、その……」  謝って、自分でどうにかするから、と言うつもりだった。しかし、 「あ、あといっかい……する……?

Bab Lainnya
Jelajahi dan baca novel bagus secara gratis
Akses gratis ke berbagai novel bagus di aplikasi GoodNovel. Unduh buku yang kamu suka dan baca di mana saja & kapan saja.
Baca buku gratis di Aplikasi
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status